中級者までと熟練者以上とで使用方法が全く異なるチャージアックスについて知っておきたいまとめ情報。
本当のところチャージアックスってどうなの?
大剣、ランス、狩猟笛、ガンランスと続き、おそらくモンスターハンターワールド最後のキャラクター育成エントリーとなるMR150(武器の総使用回数は約1000回)までチャージアックスを使っていて思った事などを。
注1:あくまでも私の個人的な見解です。
注2:野良マルチを主眼とした内容です。
チャージアックスの長所と短所
Pros
- 榴弾ビンでスタンが取りやすい(ソロ)
- 強属性ビンは弱点属性のモンスターに効果的
- 必須となるようなスキルが少ない
Cons
- 剣モードの与ダメが低い
- 切れ味の消耗が激しい(特に剣モードと斧強化モード)
- 抜刀時の機動性が乏しい(特に斧モード)
- 味方の攻撃に対してもGPが発生してしまう
- 高出力や超高出力のモーションが長すぎて使い所が限られてしまうモンスターが多い
長所についての補足
よく勘違いされがちなのは、強属性ビンによる属性特化超高出力が多大なアドバンテージを持つのは「通常・怒り状態共に明確な弱点属性のあるモンスター」で、特定の状態移行している間だけ属性肉質が大きく変化するようなモンスター(ジュラトドスの泥纏い状態やネロミェールの水纏状態など)相手には限定的な有用性しか発揮出来ず、汎用的に使える訳ではないので注意してください。
チャージアックスには必須スキルが少ないと思っていて、例えば大剣の集中スキルのように「モーションが長すぎるので特定のモンスター相手に付けていなければ溜め攻撃連携が間に合わない」とかスラッシュアックスのように「集中がついていないと通常コンボ1回でゲージ回収出来ない」というようなものではなく、榴弾に対して純粋にダメージを引き上げる砲術や、盾と斧の強化時間が延長されビン1本分のダメージが増える増弾以外の全てのスキルはTAをするつもりでもない限り「利便性と快適性を担保するもの」という認識です。
(とは言え、特に斧強化主体で戦う場合はドラゴン一式が無い場合は業物か剛刃研磨などの切れ味ケアスキルが無いと事実上機能し辛い)
- 砲術Lv5:榴弾ビンダメージが1.5倍
- 砲弾装填数UP:ビンを1本追加
- ◇◆◇◆◇ 越えられない壁 ◇◆◇◆◇
- 業物:切れ味消費の低減
- 剛刃研磨:1分間切れ味の消費が無くなる
- 集中Lv3:ビン蓄積値の増加と溜め2連の溜め速度上昇
- 強化持続Lv3:盾強化や斧強化時間が1.4倍
- 攻めの守勢Lv3:主に剣モード時と榴弾GP反撃時の高出力ダメージ向上
- ※上記以外の汎用攻撃スキルは割愛
チャージアックスの主要スキルとして良く紹介されているこれらのスキルも、例えば剛刃研磨は砥石使用高速化Lv3やキレアジのヒレを併用しなければ継続的に使用することは難しいでしょうし、エンドコンテンツ寄りのモンスターになるほどビンを消費する行動が限定されプレイヤーはビン余り状態になることが多いので集中Lv3の意味合いが薄くなりますし、同様にモンスターがダウンしているときくらいしか超高出力を使えないのであれば余っているビンでいくらでも強化する機会はあるので強化持続Lv3を積む意味もあまり感じられないでしょう。
(そういった意味では榴弾を使っていてもモンスターがダウンしている間くらいしか超高出力が振るえないのであれば砲術スキルを積む意味も薄い)
短所についての補足
抜刀状態での斧モードは言うに及ばず機動性が劣悪で鈍足三剣士の1つに数えられています。
(他は抜刀状態の大剣、抜刀状態の剣モードスラアク)
先にも少し述べましたが、ドラゴン一式を持っていない序盤から終盤に掛けて斧強化で戦うと切れ味の消耗が激しすぎてまともに戦う事が困難な状況になっており、斧強化メインを立ち回る場合は最低でも剛刃研磨か業物スキルを積んでいないと1エリアで3回以上武器を研がなければならないなんてことはザラで、特に切れ味消費が激しいのが「クラッチ傷付け」の動作なので可能であればそれを考慮した傷付けを行いたいところ。
マルチでは味方の攻撃でGPが通常ガードに化けてしまう点はランスのカウンター突きが誤発動する事象に近い作用がありますが、GPの場合は多段攻撃の場合はガードロック状態に移行するので大事故に繋がる可能性は少ないです。
とは言え、タイミングを大きく狂わされるのは事実なので高出力や超高出力を使用する事も踏まえて立ち位置を吟味する能力も求められます。
Q.チャージアックスってどんなモンスター相手に有効なの?
A.ソロなのかマルチなのか、そして榴弾なのか強属性なのかで立ち回りが全く異なる武器です。
大まかには、
- 明確な弱点属性を持つモンスターの場合:強属性
- それ以外:榴弾
という分け方になります。
旧来のモンスターハンターシリーズでは超高出力属性解放斬り(以下超高出力)を使用してしまうと盾強化が解除されビンの溜め直しが必要となっていた仕様上「盾強化が解除される頃合いを見計らって超高出力を撃ち込む」という盾強化管理能力が求められていましたが、ワールドからは超高出力を使用しても盾強化が解除されなくなりビンの溜め直し時間が減り、その分を与ダメに変換出来るようになって初心者にも扱いやすい武器になりました。
…なったのですが、結論から言うとMHWのチャージアックスで与ダメを突き詰める場合、TA勢の動画などをみると一目瞭然なのですがGPや超高出力を使用する必要は無く、斧強化で斬り上げと縦斬りを繰り返す動作が一番強力なムーブとなり、これを理解(斧強化の斬り上げ縦斬りコンボの与ダメ)しているかどうかで、チャージアックスのプレイスタイルは大きく変わってきます。
しかし、斧強化での斬り上げ縦斬りコンボは「斬り上げが味方を打ち上げてしまう」という最大の弱点を抱えている為にマルチではモンスターの弱点部位でアクションを起こす事が出来ず、物理ダメージの通りの悪い不人気部位に張り付く事を余儀なくされる関係上「武器が持つ最大効率での与ダメ貢献をすることが難しい武器」となっていて、マルチでは消去法で高出力&超高出力を使わざるを得ず、上級者未満のプレイヤーはモンスターがダウン時かお祈り超高出力を連打するような立ち回りになってしまいがちです。
Q.チャージアックスの操作は簡単なの?
A.忙しいですが操作は簡単な部類です。
基本的に剣モードでは、
- 突進斬り
- 盾突き
- 溜め二連斬り
ビンの溜めやすさと与ダメを考えるとこれ以外を行う必要は殆ど無く、その他は立ち位置の調整で回転斬りを行うくらいです。
チャージアックスの剣モードというのは総じてモーション値が低く「ビンを溜める動作」であって「与ダメに貢献できる状態ではない」という事が大きい理由となります。
どうしても斧状態で長く戦えないモンスター(マルチ全般やモンスターが大きく距離を取ろうとする六花イヴェルカーナなど)の場合は可能な限り剣強化して戦うことになりますが、基本的にチャージアックスの剣モードというのは練気ゲージを溜められずモンスターがダウンしたときのみ気刃兜割を行う太刀のような全武器中最低クラスの火力しかないと思って差し支えないでしょう。
斧モードについては以下の通りです。
- 納刀状態からの叩きつけ
- 突進叩きつけ
- 斬り上げ(ソロ)
- 縦斬り(ソロ)
斧モードは技のバリエーションに乏しく、これ以外はGPからの派生くらいしかモーションがありません。
一応これ以外にビン消費のある、
- 属性解放斬りⅠ
- 属性解放斬りⅡ
- 高出力属性解放斬り
- 超高出力属性解放斬り
は存在しますが、属性解放斬りⅠ・Ⅱや高出力属性解放斬りについては主に榴弾でスタンを取りたい(頭部を攻撃出来る)場合は使用しますが、強属性ではこれらのアクションにビンを使用するのはダメージ辺りのビン消費の観点からあまり有効では無い(どうしても属性ダメージを与えたい時くらい)のと、超高出力については(強化の有無やビンの残数、技を繰り出す猶予時間にも拠りますが)MHWでは斧モードで最大火力を捻出出来ないマルチ向け、もしくはソロで能動的に使う意図がある場合に使用されるポジションになっています。
(俺は合計与ダメよりもガチャン!ドーンからの1発で気持ちよくなりたいんだ!という人の方がMHWには多いと思います)
攻撃すると次第にビンが溜まり、ビンが限界まで貯まるとオーバーヒートして全て攻撃が弾かれてしまう性質上、ビンのチャージが必要でなくてもチャージを強要されるシーンは存在するのでチャージアックス初心者にはこの操作が煩わしく感じる箇所でしょう。
なお、オーバーヒートでの弾かれは剣強化を行うか心眼を付けることで弾かれなくなりますが、先に述べたようにチャージアックスの剣モードは基本的にビンを溜める状態であり、マルチでどうしても剣モードで盾を準備しながら安全に手数を出し属性ダメージを与えたいなどの限定したシーン以外での使用はあまりオススメしません。
チャージアックスの操作で敷居の高さを感じるポイントは、通常の攻撃動作からそれに派生する技や盾強化など細かな動きの全てに「ディレイ」を意識する必要がある部分です。
Q.チャージアックスってダメージは出るの?
A.弱点属性武器での強属性ビン超高出力の瞬間火力や斧強化時の斬り上げ縦斬りコンボのDPSは他の武器の追随を許さない与ダメがあります。
超高出力は使用する武器とモンスターを選びますが、噛み合えばビン1本辺り300以上のダメージを出力する事が可能で、誰もが想像するチャージアックスらしい立ち回りで大ダメージを与えられます。
対して斧強化時の斬り上げ縦斬りは初弾のモーション値が高く、エンドコンテンツ装備では傷付けを行った弱点部位に対して1回の斬り上げで500以上、1回の縦斬りで500以上の与ダメが有り、コンボ1回で1000以上のダメージ出力が可能で斧強化さえされていればモンスターダウン時などは追加のビン消費無しで3セット以上はコンボが可能なことから凄まじいダメージを叩きだす事ができます。
上下に幅のあるモンスターの場合は多段ヒットし易くダメージが伸びます。(要切れ味ケア)
傷有りテオ・テスカトルの頭部に対して
超高出力を使用した場合のダメージ例(皇金・水)
超高出力振りかぶり ⇒ 超高出力叩きつけ2ヒット ⇒ ビンダメージ
100 ⇒ 350 + 350 ⇒ ( 300 * 6 ) = 2600 ダメージ(ビン消費6)
傷有りテオ・テスカトルの頭部に対して
斧強化を使用した場合のダメージ例(真・黒龍盾斧)
斬り上げ ⇒ 回転刃 ⇒ 縦斬り ⇒ 回転刃 を3セット
( 300 ⇒ ( 50 * 5 ) ⇒ 300 ⇒ ( 50 * 5 ) ) * 3 = 3300 ダメージ(ビン消費0~1)
超高出力のビンは広範囲に広がるので最もダメージが通る弱点属性部位にダメージが集約される訳ではないのと、斧強化の回転刃も確実に全てが命中する訳ではないので実際のダメージは上記の例よりも下がると思いますが、ダメージの関係性についてはこのようになっており、超高出力が瞬間的に大ダメージを叩きだす(ビンを全て失う)のに対して、斧強化はフレーム回避でモンスターに張り付くことが出来れば(ビン消費を抑えて)コンスタントに与ダメ出力があることがわかります。
また、超高出力は榴弾か属性かでも大きく異なりますが振り被り叩きつけ時の2HITの物理ダメージが大きく、傷付けを行った上でこれを弱点部位に当てビンも余すところなく散らしていく運用が重要です。
モンスターに与える超高出力のダメージはモンスターの弱点属性などにもよりますが凡そのダメージ分布は以下の通りです。
榴弾:叩きつけダメージ(5割)+ ビンダメージ(5割)
属性:叩きつけダメージ(3割)+ ビンダメージ(7割)
Q.チャージアックスの立ち回りで知っておくことはあるの?
A.基本的な操作を知っていれば中級者としては立ち回れます。
周知されているようなことでも一応挙げておくと、
- 可能な限り斧強化状態を維持する(ソロ)
- 可能な限り盾強化状態を維持する
- 特に剣モードでの立ち回りが長く続く場合は剣強化も維持する
- 超高出力はビン部分よりも叩きつけの2ヒットのダメージを必ず当てる
- GPによるガードで反撃不能にならないガード性能を積む
- モンスターのどの挙動に高出力&超高出力が差し込めるのか覚える
この辺りでしょうか。
特に「モンスターのどの挙動に高出力&超高出力が差し込めるのか」を知っているのと知らないのではエンドコンテンツ寄りになればなるほどプレイヤーとしての与ダメに各段に差が出ます。
(これを理解していないと、剣モードをメインで戦ってしまいモンスターがダウンしたときだけ超高出力を撃つテンプレ初心者プレイに終始することになる)
また、これも初心者が勘違いしがちですが明確にビンを溜める用途だったり反撃で属性カウンターや高出力を行う意図が無いのであればGPを使ってガードするよりもフレーム回避した方が有利に立ち回れるケースが多いです。
これはGP後の操作が「GP後専用モーション」に変化してしまい、フレーム回避した場合と比べて専用モーションの発生により素早く動作を行えなくなり操作の幅を狭めてしまうケースが多い事に起因しています。
GPを優先するパターン
- GPからの高出力後隙がモンスターの硬直よりも早く解除される場合
- モンスターの体当たり系攻撃(特に頭突きや咬み付きなど)
- 榴弾で守勢を積んでいる場合
- 攻撃をガードしてビンを溜める場合(ビン溜め>切れ味減少)
フレーム回避を優先するパターン
- GP後に仰け反り大(反撃不能)になる場合
- 位置取の変更をする場合
- GPでビンを溜めたくない場合
- GPでガードロックが発生する多段攻撃を受けてしまう場合
まとめ
ソロなのかマルチなのか、装備を整えている最中なのかエンドコンテンツ用の装備なのかで運用方法に大きな開きがある武器種だと思います。
ソロでダメージを突き詰めるのなら常に斧強化を行いフレーム回避を駆使して斧モードでモンスターに貼り付き、その後に斬り上げコンボを行うのが基本動作となりますが切れ味消費の観点からドラゴン一式が揃う最終版か剛刃研磨&キレアジのヒレや業物を組み合わせなければ快適に使う事が出来ず、更にマルチでは打ち上げてしまう為にこのコンボがほぼ使用不可能になってしまうので消去法的にもう1つの要である高出力か超高出力に頼った立ち回りになります。
しかし実際のところGP派生モーションからの高出力や超高出力では仮に仰け反り小で打ち込んだとしてもモーションの後隙時間の長さやモンスターの怯み値の上昇でモンスターからの反撃が確定しまうケースがエンドコンテンツになるほど多すぎて、こちらでもコンスタントに打ち合うことが難しい状況になっています。
よって、GPからの高出力や超高出力の出番があまり無く、どちらの技も通常時はモンスターの動作をよく見たりディレイを駆使して攻撃の隙に差し込んでいくような立ち回りを求められるのですが、これが出来ないと「モンスターがダウンした時にだけ超高出力を撃つ」行動に終始してしまい、それ以外でビンを貯めても消費するのはほぼ盾強化だけと「ビン余り状態」となってオーバーヒートのデメリットだけが残ってしまうようなそんな武器と化してしまうでしょう。
これは明らかにGPを絡めた高出力とそのマルチでの用途に調整不足が否めないのですが、開発は「マルチはモンスターの拘束時間がソロと比較して長い傾向にあるので連発出来るようになった超高出力で楽しんで欲しい」という最終的なダメージだけで調整を取ったという事なのかもしれません。(それでチャージアックスが楽しめるとは思えませんが…)
開発もIB最終アプデ後は高出力や超高出力のモーションが長すぎることや、そうでなくてもモンスターがダウンしている時以外にまともに振るえないプレイヤーが多いと感じたのか最新作のRISEでは高速変形や斧モード時のガードといった新しいフォローアップスキルが追加され、その他RISE固有の翔蟲などを使用した新モーションの仕様変更で楽しまれているようです。(RISEは未プレイですがワールドと比較してモンスターの動きが遅くスローモーションかと思うくらい動作が緩慢なので高速変形しなくても相当に当てやすくなっているように見えます)
新しいモーションが増えるのは歓迎なのですが個人的にRISEでの翔蟲を使用した技はモンスターハンターの次回作には引き継がれないと思っているので、開発にはチャージアックスという武器その物の根本的な使い勝手について改良・改善してもらいたいと思っています。
本稿を読んでチャージアックスに興味が出てきた方は、マルチで担いでみてください。
GPを駆使し守勢を発動させ、立っているモンスター相手に高出力を織り交ぜて戦えるようになれば中級者以上のチャージアックスプレイヤーと言っても過言では無いでしょう。