quaメモ

ゲームについてのあんな事やこんな事

WILDS話題になっている「たこシあ」について

2025/06/27 追記しました。

巷では「例えばこんなシチュエーションが…云々」の話題で盛り上がっていますが、モンスターハンターはゲーム性として

  • 討伐するモンスターはプレイヤーが任意で選択する
  • 狩猟装備と採取装備で出力出来る火力が違う
  • MAP上にいるモンスターを予めBCから確認出来る

という大前提とも言える仕様があるので、MHWで言う所の採取クエストやWILDSで言う所の何もクエストを受けずにベースキャンプから出て採取したりする中で「見つけたモンスターの報酬が良さそうなので、そのままの装備でついでにモンスター討伐が始まる」といったようなシチュエーションになることがほぼありません。

「例えばこんなシチュエーション」は存在しない

これは討伐対象を選択し討伐した場合の報酬と、ふらりとベースキャンプの外に出て遭遇したモンスターを討伐した場合の報酬が全く差別化されておらず、採取目的で外に出た場合にわざわざキャンプに戻って討伐用の装備に変更してセクレトに乗ってそのモンスターの場所まで行く、という行為が単なる手間でしかないからです。

こういった遭遇したモンスターを目的外で討伐するというのは、仮に通常のクエストカウンターからは受注出来ないモンスターが偶然徘徊していたり、ジン・ダハドやゾ・シアのように突発で出現して調査クエストとしても保存出来ないのであればあり得るのですが、WILDSではそういった「狙って戦えないモンスター」というのは現状では存在しません。

仮にクエストカウンターからも選択可能でかつ遭遇戦でも戦えるモンスターだったとして、その遭遇戦の場合の報酬を2倍に増やしたとしても既に実装されているモンスターについては見向きもされない(コンテンツ不足のため現在プレイしている大半のプレイヤーがモンスター素材を必要としていない)でしょうし、追加モンスターの場合は追加されて1週間~2週間だけ遭遇戦で素材を集める人が増える(これも武器や防具が更新可能な場合のみ)程度で、このプレイスタイルで長く遊び続ける人はおそらく居ないのではないかと思います。

よって「例えばこんなシチュエーションが…云々」というケースでゲームをプレイするプレイヤーは現状皆無もしくは通常のゲームの遊び方をしていない極々一部のレアケースでしかなく、こういったレアなプレイを「例えばこんなシチュエーションが…云々」として開発者が例に出して話し出すのはプレイヤーからすると異様な光景にしか映らず、開発とプレイヤーとの決定的な溝が生まれているのだと感じました。

以下は補足となります。

何故プレイヤーが討伐するモンスターを任意で選択するのか

これは逆に何故「例えばこんなシチュエーションが…云々」が成立し得ないのかということにもなりますが、まず上記で説明しているように

  • 選択できるクエストでもその辺りを彷徨っているモンスターでも報酬が変わらない

という点があります。
報酬が同じなら最初から討伐としてクエストスタートするということです。

報酬について

そもそもの話ですが、WILDSで言う所のモンスター討伐報酬は

  • お金
  • モンスター素材
  • アーティア素材
  • 装飾品

今は大きくこの4種類になると思いますが、お金についてはシリーズを通して討伐の報酬は微々たるものでありほぼ必要経費(プレイ中に使用される回復や秘薬など)で消えるような金額であって、何かお金が必要になってもこの討伐報酬の積み重ねでお金を貯めようというプレイヤーは皆無です。
(本当にお金が欲しい場合はモンスター討伐を繰り返してその素材を売却します)

次にモンスター素材ですが、これはそのモンスターが実装された直後であれば少しでも早く素材を集め武器や防具を作成したいというプレイヤーは遭遇戦からのキャンプ戻りでの討伐開始という手間のかかるルートでのプレイを選択するかもしれません。
これも "かもしれない" 程度であって大半の人は野良マルチで回数を重ねた方が簡単で早いと感じていると思うのでやらないのではないかと思います。

そしてアーティア素材ですが、現状はこれが一番需要があると思うのですがそれだとしてもガチャのためにMAPの外を探して遭遇戦から手間をかけて…を繰り返す人は極々わずかの廃人プレイヤーだけになるでしょう。

装飾品についても現時点でレアな装飾品もある程度の物と限られており、誰もが絶対に欲しいと思うような性質をもつ(例えばMHWで言う攻撃Ⅱやゲーム中盤での超心・体力のような)装飾品は現時点では実装されていません。

討伐について

モンスターにはそれぞれ属性を持っているので

  • 討伐の際にはモンスターの弱点に合わせた装備やスキルを作ってクエストを開始した方が圧倒的に討伐が楽

だということです。

モンスター毎に装備の組み換えを行わないというプレイヤーも居るかもしれませんが、それは特別組み替えなくても倒せるようなモンスターだったり、プレイ時間が短い(短いので対応する装備が用意出来ない)プレイヤーだったり、根本的な組み換えが考えられないような程度の低いプレイヤーだったりの何れかであって、自分が有利に戦えるように装備とスキルの組み換えを行うプレイヤーが大半です。

プレイヤーが討伐するモンスターを任意で選択するのは、選択しないことに(「例えばこんなシチュエーション」で採取などから目的外のモンスターを討伐することに対して)何一つメリットが無いからです。

まとめ

端的に言うと「リアルなプレイ体験をさせること」と「ゲームを面白くすること」を両立出来ていない上に、プレイヤーが実際にゲームをプレイしていても楽しいと思えない遊び方を推奨するような考え方を露呈してしまったことで、開発への不信感がより顕著になったのが今回の事件であると言えます。

巷ではSteamの低評価は一部の組織的な犯行であって実際のゲーム体験とは異なる、というような意見もあるようですが、Steamの評価でのオススメする・オススメしないの2択になった場合にオススメしないに票を入れるのは今回のWILDSの仕上がりからは当然の選択肢であり、特別な悪意がこの選択を後押ししているようには全く感じられません。
(むしろこの内容でオススメしている人は何一つ信用に欠ける人物であると自白しているようなもの)

6/30に第2弾のアップデートが急遽実施されることからも、カプコン内部や開発もこの結果を受けて動揺を隠しきれないのがプレイヤーにも大いに伝わってきていますが、前回も書いたのですが現在のWILDSは生半可な修正や対応で何とか軌道修正出来るレベルの品質ではないと感じているので、現時点でWILDS未購入の方はG級が発売されてそこでのSteam評価が大変好評になったときに初めてプレイを視野に入れるくらいの感覚で現在は様子見を推奨します。